今月13日に大阪・関西万博が開幕しましたが、会場の夢洲は多くの問題点が指摘されています。
廃棄物処理場として造成された経緯から、メタンガス爆発事故が発生。海に囲まれた開けた立地であることから地震・津波への防災対策、これからの季節に特に問題となる雨天時の対応や熱中症対策といった危険性が指摘されています。
その中、加賀市内中学校6校のうち、3校が修学旅行で「大阪・関西万博」へ行くことが計画されています。
日本共産党加賀市委員会と新日本婦人の会加賀支部は加賀市教育委員会に対し、以下の3点を求める緊急要望書を提出しました。
- 大阪・関西万博を修学旅行の行先としている中学校に対し、生徒の安全確保最優先の観点から、行程の見直しを求めること。
- 安全性等の不安から修学旅行の欠席や、万博会場へ行かない選択をする生徒が出た場合、その生徒の学校生活、進学時の調査書等で不利益が生じないようにすること。
- 生徒、保護者に対して、十分な説明を行うこと。

松本教育長は申し入れに対し、「安全に配慮することが大事であり、良い学びの機会になればと思っている。校長会などを通じ、改めて安全性の確保や不安のある生徒や保護者への説明をしっかりするように伝えていく」と回答しました。
緊急要望の全文は以下の通りです。
加賀市教育委員会
教育長 松本 向貴 様
2025年4月21日
日本共産党加賀市委員会
加賀市議会議員 一色眞一
大阪・関西万博の修学旅行について見直しを求める緊急要望書
4月13日に開幕した大阪・関西万博は、安全対策の問題が繰り返し指摘されています。
万博会場の夢洲は、大阪市のゴミ最終処分場として造成され、昨年3月にはメタンガス爆発事故が発生し、廃棄物処理場で開催する危険性が浮き彫りとなりました。
4月4日から6日に行なわれたテストラン(リハーサル)において、4日に工事中のパビリオン内で火災事故、6日には会場内グリーンワールド工区にて、着火すれば爆発の危険がある下限濃度(5vol%)を超えるメタンガスが検知され、消防隊が駆けつける事態となりました。
また、万博会場は海に囲まれた立地であり、大規模な地震や津波への防災対策が不十分です。加えて昼食場所の確保や雨天時の対応、熱中症のリスクについても問題が指摘されており、大阪府内をはじめ、万博への学校単位の参加を見送る自治体が増えています。
加賀市立中学校も6校中3校が予定していると聞いておりますが、修学旅行は教育の一環であることから、安全・安心最優先の行程に見直しを検討すべきと考えます。
よって、以下の通り要望いたします。
記
- 大阪・関西万博を修学旅行の行先としている中学校に対し、生徒の安全確保最優先の観点から、行程の見直しを求めること。
- 安全性等の不安から修学旅行の欠席や、万博会場へ行かない選択をする生徒が出た場合、その生徒の学校生活、進学時の調査書等で不利益が生じないようにすること。
- 生徒、保護者に対して、十分な説明を行うこと。
以上