一般質問
日本共産党の一色です。
私は、3月議会では体調不良で残念ながら質問に立てず、市民の代表としての責任を果たせなかったことで、悔しい思いをしました。あらためて健康がいかに大事かを知る機会となりました。
本題に入る前に、一言。
市長選挙の時、山田市長を一生懸命支援していた知人が「今度の議会で市長にひとこと言ってほしい」と頼まれたので、ご紹介します。
これは、3月定例会で言うものでしたが今日になりました。
「市長に就任して8カ月経ったが、市長自身の自己評価は何点や。選挙公約を自分ではどう評価しとるんや。アドバイザー、何か役割果たしとるんか。総選挙や知事選挙のあの姿勢は何や。自分はがっかりしたわ。支持してくれた人たちを裏切ったらいかん。しっかりしろ」とおっしゃっていました。
では質問を始めます。
まず、
1 中東情勢による加賀市経済への影響についてですが、
中東情勢は、加賀市内の経済にもかなり深刻な影響を与えております。
知り合いの農家に聞いたところ、この方は米15ヘクタールと野菜4ヘクタールを耕作しており、肥料は430から440袋ほど使用するとのことであり、1袋当たり400円から500円ほど値上がりしたため、約20万円負担が増えるとこぼしていました。また、JA加賀にも聞いたところ、平均5%の値上がりだと言っていましたが、JA全農のホームページの資料では、幅はあるものの5%から14.5%ほど値上がりしています。いずれにしても大変な負担増であります。
また、観光業においても深刻です。片山津温泉観光協会に中東情勢の影響についてお聞きしたところ、こちらも物価高騰により、例えばボイラーの燃料等のランニングコストが増大し、大変だと言っておりました。議会で取り上げると言うと、ぜひお願いしたいと期待を寄せてくれました。
振り返ると、コロナ禍やウクライナ情勢の際などに市は補助を行っていますが、6月の補正予算にはこうしたものが見当たりません。
農業も観光業も加賀市にとって大切な基幹産業であり、早急に手当てすべきであると考えますが、当局の所見をお聞きします。
*9月議会では、自治体の判断で自由に使える「重点支援地方交付金」を活用することを強く求めます。
2 未来型商業エリア開発計画についてです。
(1)まず、公約との整合性についてですが、
山田市長は、選挙中、未来型商業エリア開発計画について、「いったん白紙に戻して見直す」 と公約しており、前市長が進めてきた大型開発をそのまま継続するとは言わず、内容を精査し直すと有権者に約束しています。市民の不安や疑問を踏まえ、計画の妥当性やリスクを検証し直すという立場でした。その後、市長就任後に外部の検証チームによる協議・報告を受け、結果としては「公約で示したように一度検証したうえで、計画通り進める」という判断をしました。
今回「いったん白紙に戻して見直す」から「受入れ」に至った経緯の説明を求めます。
元はといえば、加賀市はアウトレット構想の実現に向けて数十社に事業提案を呼びかけたが、応募する事業者はなく、最終的に長工に依頼する形になったと理解しています。
民間事業者が参入を見送った背景には、事業性や採算性への懸念があったのではないでしょうか。
外部検証チームの答申を受けて事業継続が決まりましたが、あれだけでは不十分で、市民が納得できるほど十分説明されているとは思えません。
将来の市民負担にも関わる問題です。なぜ事業を進めるのか、改めて丁寧な説明が必要ではないでしょうか。
(2)地権者全員の同意について
この開発を進める前提として、以前から「地権者の100%の同意が必要」としていましたが、開発計画の受入れを表明したということは、地権者全員から同意を得たと認識してよろしいですね。当局の所見をお聞きします。
*手元に地権者と長工が交わした「土地利用御申込者」がありますが、ここには本敷地を含む一団の土地(里道・水路等含む)全てが確保できることが条件と書いてあります。
全地権者の同意を得ていないのに、事業容認はありえないです。
(3)市内の他の地域とのバランスについて
加賀温泉駅周辺を加賀市のまちづくりの中心拠点と位置づけるならば、城下町大聖寺や、北前船の船主集落である橋立地区などの再生をどうするかも総合的に勘案しなければ、加賀市全体のバランスが取れないのではないかと考えますが、いかがですか。当局の所見をお聞きします。
*加賀市全体のバランスを見たまちづくりへの展望が見られません。
(4)評価報告書について
あらためてお聞きしますが、加賀温泉駅を軸とする複合大型商業施設の誘致は市民の要求なのでしょうか。
外部検証チームからの評価報告書をもって結論づけることは早計でないかと考えますが、見解をお聞きします。
*そもそもこの報告書は開発ありきで、前市長時代の焼き直しとしか見えません。
(5)事業の妥当性について
この事業はそもそもコンパクトシティの推進と、消滅可能性都市の回避を狙っての開発であると理解していますが、この事業でこれらの課題が解決するのか甚だ疑問です。当局の所見をお聞きします。
*この事業を推進することで、かえって人口減少に拍車がかかり、加賀市から活気をうばいかねない危険がはらんでいるように感じます。
(6)観光業への影響について
同時に解決すべき問題として、山代、山中、片山津の各温泉旅館の営業と従業員の雇用を守り、観光産業の再生・育成対策と一体で推進を図るべきであると考えます。
評価報告書には、加賀市の基幹産業である観光業への影響について触れられていませんが、なぜですか。当局の所見をお聞きします。
*市民が最も知りたいのは、「この事業によって何が得られ、何を負担することになるのか」という点でではないでしょうか。
関連質問
市が負担する道路、上下水道、公園等のインフラ整備費は、現時点で総額の見込みとその財源についてもお示しください。
3 新産業創出支援事業について
(1)この事業の必要性について
これは旧緑丘小学校跡地を次世代エアモビリティの産業創出拠点として整備する事業であり、令和7年度の実施設計に基づき、校舎の設備・内装を改修し、研究開発や人材育成を担う共用施設を整備するとのことでありますが、厳しい財政状況の中、このような事業は、財政に余裕のある自治体に任せればよいのではないですか。
成功するかわからない見通しのないものに投資することは危険です。この事業は今の加賀市に不必要だと思います。当局の所見をお願いします。
(2)環境破壊について
この事業は、前市長肝いりの施策でしたが、自然を壊すとか希少動物の生態系に影響が出ることなどを理由に、これらを憂える市民から批判的な意見が多く上がっていたと記憶しています。
推進するにあたって、環境アセスメントなど必要な調査はすべきではないですか。市長の所見をお聞きします。
(3)市民への説明責任について
この事業は先の市長選挙で議論され、推進派の前市長の主張が退けられた経緯があります。これが民意ではないかと思います。
本事業は、前市長が推進してきた事業でありますが、本事業の推進にあたって、市民への説明責任を果たすべきであると考えますが、市長の所見をお聞きします。
4 松が丘町多世代交流施設計画について。
今年1月、市は、松が丘住民に事前に周知することなく、民間事業者に対してホームページで、松が丘こども広場に多世代交流施設のアイデアを募集しました。対象地であるこども広場は、市有地ですが、長年松が丘の夏祭り会場や避難場所にもなる住民にとって、大切な交流の場であります。
そこに建物を建てる構想があるのなら、アイデアを募集する前に、構想を先ず住民に知らせ、住民の意向を確認すべきだったと思います。
しかも今回の一連の動きはこの事業の対象地を、この子ども広場しか選択肢がないような進め方であることも住民の反発を買っています。
こうした2重3重にわたっての強引な進め方に地域住民は反発しています。
この事業が松が丘住民にとって有益で本当に必要とするなら、この事業はいったん白紙に戻し、最初から住民参加の合意の上で、おこなうことを強く求めるものです。当局の所見をお聞きします。
5 児童発達支援センター このゆびと~まれ山中について
昨年以来、混乱が続いており、公益社団法人地域医療振興協会は、自主事業である「このゆびとーまれ山中」を令和8年3月末で閉鎖する方針でしたが、子供たちの受入先が決まらないこともあり、7月末まで暫定で延長しています。
これまでのいきさつはいろいろあるにせよ、この施設には医療的ケア児や強度行動障がいのある子など、他の事業所では支援が難しい25名の子供たちが、ここを頼って通っていることを忘れないでいただきたい。しかもケアマネジャーなど専門職の方々は、「ここに通う児童は、この施設(このゆびとーまれ山中)しかない」と、皆さん口をそろえて言ってくれています。
市長は12月定例会で、同僚議員の質問に対して公募しても受入先が見つからなかった場合は市直営での継続も考えると答弁しています。
受け入れ先が見つかっていない現在、この答弁のとおり、市直営にすべきであり、決して子供たちを路頭に迷わせることがあってはならないと思います。
この答弁を守るよう強く求めるものですが、当局の所見をお聞きします。
3月の約束通り、市の直営にすべきですし、決して子ども達を路頭に迷わすことがあってはなりません。
このことを強く求めます。 以上で、質問を終わります
市からの答弁
答弁者 産業部長
中東情勢による加賀市経済への影響についてお答えいたします。
中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇や物価高騰は、本市の基幹産業である農業や観光業のみならず、様々な業種において、大きな影響を及ぼしているものと認識しております。
農業分野では、燃油や肥料、資材価格の高騰が経営を圧迫しており、観光業においても宿泊施設等のボイラー燃料をはじめとするエネルギーコストの増加を含め、様々な資材価格の高騰が事業者の大きな負担となっており、今後は価格転嫁による市民生活に影響が懸念されます。
現時点では中東情勢による影響や価格動向について不透明な部分も多く、今回の補正予算において、新たな支援策の計上には至っておりません。
今後につきましては、農業団体や観光関係団体等との情報共有を図りながら、市内事業者への影響を継続的に把握するとともに、国・県の対応動向を注視してまいります。
二 未来型商業エリア開発計画について
(1) 公約との整合性について
答弁者 市長
公約との整合性についてお答えいたします。
まず、私が選挙中、未来型商業エリア開発計画について公約として掲げた事項は、「いったん白紙に戻して見直す」ではなく、加賀市再生プロジェクト検討会の施策項目にもありますとおり「開発の再調査・情報公開」であります。
本開発計画を受入れ、協力することとした理由につきましては、先ほど東野議員にお答えしたとおり、本開発が本市への定住や郷土愛・シビックプライド醸成に大きく寄与し「新たな暮らしの基盤」になると考えられることから、加賀市の未来のために協力・推進していくべきと判断したことによるものであります。
(2) 地権者全員の同意について
答弁者 建設部長
地権者全員の同意についてお答えいたします。
先程、東野議員にお答えしたとおり、株式会社長工からは「まだ地権者全員の同意は得られていないが、引き続き丁寧に協議を重ね、同意をいただけるよう努めていく。」とお聞きしております。
(3) 市内の他の地域とのバランスについて
答弁者 建設部長
市内の他の地域とのバランスについてお答えいたします。
現在の各地域の整備状況として、城下町大聖寺においては、歴史的風致維持向上計画に基づき、錦城山公園の修景整備や江沼神社庭園の整備を進めております。
橋立地区では、日本遺産にも認定されている北前船の里としての歴史・文化に加え、片野海岸や加佐ノ岬などの自然、漁港の水産資源を活用し、魅力あるまちづくりを推進しております。
また、片山津温泉では廃業旅館の解体や商店街新規出店コンペティション事業などにより温泉地の魅力向上に取り組み、山代温泉では歴史文化資産や自然資源を活かしたまちづくりとして萬松園あいうえおの杜の整備を、山中温泉では菊の湯を中心とした施設整備及び景観形成を実施しております。
これらの取組は、加賀市都市計画マスタープランの基本方針である「地域の魅力・活力の創出」に基づき進めているものであり、各種事業を通じて地域の魅力向上に取り組んできたところであります。
今後も各地域の特性を踏まえながら、魅力向上が図られるよう、事業を進めてまいります。
(4) 評価報告書について
答弁者 建設部長
評価報告書についてお答えいたします。
ご指摘の「市民の要求なのか」という点に関しましては、本報告書においても、過去に
本市が実施いたしました様々な市民意向調査の結果が再整理されており、統計学的にも「魅力的な店舗や買い物の場、飲食の場」を求める市民の強いニーズが確認されております。
また、本市といたしましては、この評価報告書だけでなく、これまで開催してきたタウンミーティングやデジタル目安箱などによりいただいた、市民の皆様の多種多様なご意見や懸念の声についても、総合的に勘案し判断したものであり、拙速に結論づけたわけでないことをご理解ください。
(5) 事業の妥当性について
答弁者 建設部長
事業の妥当性についてお答えいたします。
まず、コンパクトシティの推進という観点でございますが、これは人口減少下において、医療・福祉・商業などの都市機能を拠点の特色に応じて集約し、それを公共交通ネットワークで結ぶことで、行政コストを抑えつつ市民の皆様の生活利便性を維持するものでございます。
加賀温泉駅周辺は、本市の公共交通の結節点となっており、また、加賀市医療センターも立地しております。
この駅周辺に商業・サービス機能を誘導することは、本市の将来都市像とまちづくりの基本方針を定めている加賀市都市計画マスタープランにも合致するものであり、コンパクトシティ・プラス・ネットワークの模範となる都市形成のあり方であると考えております。
また、消滅可能性都市の回避という課題につきましては、この事業だけで解決するわけではないことは、本市としても十分に認識しております。
しなしながら、若年層の流出、とりわけ市内における「遊び場の不足」や「買い物環境・働きたい仕事の不足」により、市外へ転出してしまう、いわゆる社会減の傾向に対して、本開発は強力な歯止めになり得ると考えております。
魅力的な拠点を創出し、関係人口や交流人口を呼び込むことで、市内全体の経済を活性化させることが、持続可能な加賀市を未来に繋ぐための確かな一歩であると考えております。
三 新産業創出支援事業について
(1) 事業の必要性について
答弁者 産業部長
新産業創出支援事業における事業の必要性についてお答えいたします。
本市は急激な人口減少と少子高齢化に直面しており、既存の産業だけに頼り、新たな産業の創出を「財政に余裕のある自治体」に譲ってしまえば、若い世代の流出に歯止めがかからないと考えております。そこで、既存の枠組みだけでなく新しい産業による「稼ぐ力」を地域に生み出す必要があると考えております。
本事業は、市内に集積する部品メーカー各社の技術力や強みを最大限に活かし、最先端産業と結びつけることで、新しい部品供給網であるサプライチェーンを構築し、市内産業全体を活性化させることを最大の狙いとしております。これにより市内に「魅力と将来性のある仕事」の選択肢を増やし、若い世代の雇用機会を創出することで、持続可能な地域経済と財政基盤の確立を目指してまいります。
さらに、本市がこれまで積み上げてきた国家戦略特区による規制緩和を活用し、新しいビジネスを創出する機会ができる環境を整えてまいりました。
令和六年に設立した「加賀市次世代エアモビリティコンソーシアム」には、数多くの日本を代表する大手企業からもご参画をいただいており、市場の最前線にいる民間企業からも、本市の取り組みの将来性やビジネス機会の価値を高く評価されているからこそ、今回の「産業創出拠点」には非常に高い期待が寄せられております。
民間企業が本市の取組を評価し、多大なリソースを投じて高い期待を寄せている今、そして本市自身もこれまで、企業誘致や環境整備に向けた時間と費用を費やしてきたからこそ、ここで事業を中断した場合、これまで官民一体で積み上げてきた先駆的な優位性や投資を白紙に戻すこととなり、本市に対する企業の信頼を大きく損ない、今後の企業誘致や新産業の育成に支障をきたす恐れがあります。
これらのことから本市といたしましては、将来の加賀市を背負う世代に対し、持続可能な地域と産業を残すためにも、これまで積み上げてきた取組や企業とのネットワークを活かしながら本事業を実施する必要があると考えております。
(2) 環境破壊について
答弁書 産業部長
新産業創出支援事業における環境破壊についてお答えいたします。
今回の旧緑丘小学校跡地の整備においては、直ちに空飛ぶクルマなどの飛行実験を行う想定ではなく、あくまでも廃校施設内を研究開発拠点として整備するものであります。
一方で、飛行実験等を今後行う際には、自然環境の保護や希少動物への配慮が必要であると認識しております。そのため、「自然や希少動物などの生態系に影響が出る可能性」について必要な環境調査も実施し、関係機関とも十分協議しながら、環境に影響が無いよう
な飛行ルートを設定するなど、大いに配慮を行ってまいりたいと考えております。
(3) 市民への説明責任について
答弁者 市長
市民への説明責任についてお答えいたします。
本事業につきましては、先の選挙において、市民の皆様から様々なご意見が示されたものと認識しております。
一方で市長選挙は「市政全般について市民の皆様が総合的に判断されるもの。」であり、その結果をもって、本事業に対する市民の意思が示されたもの、と判断することは難しいもの、とも考えております。
しかしながら本事業に対しての、市民の皆様からの様々なご意見やご懸念があることは、十分認識しております。
「加賀市再生プロジェクト検討会」において、本市のエアモビリティ産業について、「その事業内容や事業主体、あるいはコンソーシアムの構成などに関するこれまでの説明が十分とは言えず、市民に正しく認識されるよう努めること」とのご意見をいただいたところでございます。
私としましては、この検討会からのご指摘を重く受け止めており、本事業を進めるにあたり事業の目的や必要性、事業主体、期待さ
れる効果などについて、様々な機会をとらえて、市民の皆様にわかりやすく説明し、理解を深めていただけるよう努めてまいりたいと考えております。
四 加賀市松が丘区域多世代交流拠点について
答弁者 総務部長
加賀市松が丘区域多世代交流拠点についてお答えいたします。
この地域は、入居開始から五十年が経過し、現在、高齢化が加速度的に進展しております。
ご指摘のサウンディング型市場調査につきましては、子どもから高齢者までが集い、交流するとともに、安心して暮らせるための介護予防、健康維持、生きがい向上の取り組みを提供する拠点施設の形成を目指す「基本構想」を策定することを目的に行ったものであります。整備場所としては、令和三年度から大和ハウス工業と地域の方々で十回を超える意見交換や全世帯を対象としたアンケート調査をもとに取りまとめられた「松が丘地域再生計画マスタープラン」において、拠点施設予定地として示された「松が丘こども広場」を対象用地として、民間活力の可能性を探るため、民間事業者ならではの自由な発想やノウハウに基づいたアイデアを募集いたしました。
調査実施にあたっては、令和七年十一月の
松が丘町内会各区連合会において、事前に説明を行い進めてまいりました。
また、調査では地域内の各種団体の皆様に協力いただき、ワークショップを開催し、「十年後の松が丘」をテーマに、多世代交流・多世代共生の実現に向けた貴重なアイデアやご意見をいただいております。
現在、当調査の結果と地域住民の皆様から頂いたアイデアやご意見を踏まえ、「基本構想」を今月中に取りまとめる予定であります。
取りまとめた構想について、住民の皆様にお知らせするとともに、丁寧な対話を重ねながら、松が丘における住宅団地再生の取り組みを進めてまいります。
五 児童発達支援センター「このゆびと―まれ山中」について
答弁者 市長
児童発達支援センター「このゆびとーまれ山中」についてお答えいたします。
まず、私から、「このゆびとーまれ山中」について市長就任前からの経緯を含め、現時点での私の見解を申し上げます。
「このゆびとーまれ山中」で実施している「障がい児福祉サービス」は、児童福祉法等の法律に基づき、国や県が定める基準を満たす社会福祉法人等の民間事業者が、公的な給付費を財源として運営することが原則となります。
現在、市内では、複数の事業者が、「障がい児福祉サービス」を実施しており、市が特定の事業者だけに特別の補填や支援を行うこと、ましてや市直営により民業圧迫することは、公平性の観点から、避けなければいけないものであります。
「このゆびとーまれ山中」につきましては、旧山中温泉医療センターの時代から、協会が自主事業として実施しておりました。病院の統合により「ぬくもり診療所」が指定管理による運営となる際には、廃止となる話もありましたが、保護者からの強い継続の要望があったことや、市が直接運営することができないことから、市の依頼により協会の自主事業として実施していただいたと聞いております。
現在の運営状況は、市が保有する施設において、公的給付のある事業を実施し、さらに運営交付金を毎年六百五十万円支給し、温泉プールを活用するための温泉使用料や、配湯などに係る光熱水費、約六百万円についても市が負担する財政スキームとなっております。
障がいを有する特別な配慮や環境を必要とする児童が利用する事業ではありますが、「障がい児福祉サービス」を行う他の民間事業者等との公平性を鑑みても、抜本的な見直しが必要な運営形態となっております。
これは、現在の運営形態が適切ではないにしても、時代ごとの社会情勢に応じ、必要な政策
判断を行ってきた結果であると理解しております。
なお、協会には、本体施設のぬくもり診療所の指定管理者として、事業運営と全体の赤字補填まで行っていただき、その点については感謝申し上げます。
私は就任以来、こどもたちの居場所がなくなることがないよう、協会の自主事業を継続してもらえないか、また、緊急、一時的な方法で市が直営することができないか、社会福祉協議会などの法人が承継できないかと、考えられる様々な提案を行ってまいりましたが、協会と合意するに至りませんでした。
協会からは、恒久的に「このゆびとーまれ山中」を直営で運営するよう要望がありましたが、はじめに申し上げたとおり、現在の運営形態では、市が大幅な赤字補填を行う必要があり、さらに公平性の観点と、事業承継を検討する法人の存在もあり、民業圧迫につながる懸念があることから、「このゆびとーまれ山中」を恒久的に市直営で運営を行うことは、困難であると判断したものであります。
この「市では直営ができない」という最終結論は、地域医療振興協会の理事長へ、本年一月より複数回にわたって公文書により通知しており、協会本部には、現場職員や利用者にも正しい情報を伝えていただくようお願いしております。
児童発達支援事業は、協会の自主事業である上、石川県が認可や指導の権限を有しており、市が直接支援することにも限界があることから、今後の最終判断は県と協会が行うことになります。
「このゆびとーまれ山中」は、現在も約二十人の加賀市のこどもたちが利用されていると伺っております。
私としましては、市長就任以来一貫して、こどもたちと保護者の対応を優先し、さらに現場職員に対しても、できる限りの支援方法を考え、実施してまいりたいと考えております。
なお、現在までの詳細な経緯や状況については、担当部長から答弁いたします。
答弁者 健康福祉部長
私からは、「このゆびとーまれ山中」についての三月議会からの経緯と現状についてお答えいたします。
令和八年三月末の「山中温泉ぬくもり診療所」指定期間満了後の事業運営については、石川県、地域医療振興協会、本市との協議を踏まえ、事業継承に必要な期間として、令和八年七月末まで協会による運営の延長を受け入れていただいております。
本市における事業継続支援の対応としましては、本年三月に「社会福祉法人 加賀市社会福祉協議会」における事業承継案が不成立になった以降も、市内の障がい児福祉サービスを実施している法人へのヒアリングをはじめ、それらの事業者を対象としまして、四月十日に後継法人の募集に関する説明会を開催いたしております。
しかしながら、四月八日の「このゆびとーまれ山中」関係者による記者会見が開催された一連の新聞報道等の影響から、事業承継を検討していた事業者からも辞退の申し出があり、法人からの応募はございませんでした。
本年五月の協会との公式文書のやり取りにおいては、協会から県との協議の中で、時限延長として七月までの延長があったため、協会から、七月末での運営終了の回答があり、「八月以降の事業継続は困難であると判断せざるを得ない。」という結論に至っておりました。
しかしながら、先週に入りまして、「六月末を期限として後継となる法人を探したい。」との文書連絡が協会からございました。
今後、協会が選定した法人に承継する場合、民間事業者から民間事業者への正式な事業承継手続きを行った上で、石川県の認可が必要となりますが、どのような法人が候補になっているのか、また、どのような条件で運営するのかは、現時点で協会から伺うことができておりません。
市としては、現在の利用者が希望する受け皿となるのか、さらに、現在の場所で公共施設や温泉等を利用するのであれば、他の事業者との公平性や公益性などについて、市として責任がある部分について確認した上で、対応を検討してまいりたいと考えております。











